弟の同人誌と競馬の夢

実家にいる。小学校の時の家っぽい。

変な時間に寝てしまい、夜眠れない。母は何か作業をするらしい。母が僕に、何か観察日記漫画でも描くなら描いておいて、というようなことを言う(現実ではそういうことは言わないし、夜に作業もしない)。僕は、それでも寝るには寝たいので、描くとかはしないという主張を込めて布団に潜る。

弟の描いた漫画を読む。それはノートか薄い合同誌に描いたもので、線がきっぱりしていて、記憶にある弟の絵よりも上手い。艦これとかの模写もある。それは鉛筆で描かれていて、艦娘の集合絵が横に3コマ並んでおり、そのそれぞれの下のコマに何台かの車が描かれている。艦娘と車のイメージを重ねる、そういう車の広告から模写したのだろう。拙いところもあるが上手いと思う。生前にこのことを知って「上手くなってるじゃん」とか言ってやりたかったと思う。弟はその辺にいる感じもあるが、死んでいるという認識もある。

他の参加者の作品はわりと芸風が完成している。4コマ漫画で、常に引きの視点で人物を小さく描くのが好きらしい人がいる。それは細筆で描いたような太い抽象的な線で構成され、背景が常に粘土のようにうねっている。淡く彩色されている。母が「これはどうやって描いているんだろう」と言う。僕は「筆で墨で描いて、デジタル彩色、あるいは彩色もアナログかも」とか言う。妖怪の「わいら」を複数くっつけてデフォルメした黄緑色の妖怪の絵などもある。それはパステル調のかわいい系デフォルメで、何かの佳作に入ったという宣伝文句が付いている。

10時になった、と母から告げられる。嘘だあ、そんな経ってないよと思い、時計を確認しようとする。僕はもう少し寝ていてもいいようだが。
 
 
漫研の先輩たちと競馬場に来ている。そこは和風のショッピングモールか大きい回転寿司のような、木っぽいテクスチャの建材で構成された室内である。その空間は基本的に食堂であり、食券を買う感じで馬券も買う。レースはモニターに映され、その内容は実写ではなくゲーム的な図である。コースが線で、馬が点で表される。

黄緑色をイメージカラーとしている馬が、一番速いという評判で人気らしい。とりあえずその馬に賭ける。その馬はレースの終盤まで力を温存していて、トップよりやや後ろについている。終盤、一気に加速を始めるが、先行する馬もスパートをかけていて、駄目なんじゃないかこれ?と思わせる。馬の総数は非常に多く、無数の点であり、ゴール前だけで100体はいそうである。その分、コースは横に長い。

駄目だこれ、と思った瞬間、黄緑カラーの馬が信じられないスピードで追い上げる。それも、密集した他の馬の間をすさまじいジグザグ走行ですり抜ける。魔法のようである。全馬が同時にゴールに達した!と見えたが、一着はなんと黄緑カラーの馬だった。その展開を誰も予期しなかったため、どうやら万馬券になったらしく、50万円らしい。(一番人気なのに。何が50万円なのかは分からないが、僕は50万円貰えると認識している)

先輩がトレーを持って席を立つ。僕もトレーのゴミを捨てて撤収しようとするが、ゴミ箱が見つからない。トレーには、肉を食べた後の骨が乗っている。残っている肉をかじると、鳥の羽のかけらが口に入ってしまう。「これは食べられないだろう」と思い、指でつまんで取り出す。ゴミ箱が見つからない。

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