モアナの夢

小中学校の頃住んでいたような部屋にいる。夜。自分は大学生。明日の支度をしている。もう寝るべきだが、ビールを買いに出ようと企てている。

駅。特急を逃してしまう。目的の駅に止まるやつかどうかが分からず、乗るのを躊躇ったせいだ。次に「茅ヶ崎行き」の準急が来る。これも目的の駅に止まるのか分からないが、乗ってから調べようと思って乗ることにする。これに乗るならさっきのに乗ればよかった。

急に自分が重要人物(皇帝など)に思えてきて、電車に乗らんとしているディズニープリンセスのような美少女(モアナ?はたまた留学生?)に語りかける。だが、反応は単に「見知らぬ人に話しかけられた」とおぼしきもので、「おかしいな?」と思う。

しかし、車両の都合だとかで、そこにいた乗客はなぜかグリーン車に案内される。やはり重要人物なのかもしれない。先程のプリンセスは女友達と一緒に座っている。それを尻目に、僕は前の方の席に行き、巨人症の人向けの大きいシートに座る。そこでは小さいモニターで「モアナ」の映画を観ることができる。

跳ねっ返りのおてんば者(はたまた人魚?)モアナは女優を志し、スクールに入学せんとする。そこには老練な老婆教官がおり、モアナとモアナの両親と顔合わせをしている。両親はモアナの進路に反対しており、老婆を抱き込んで夢を諦めさせる算段でいる。老婆としても、モアナの資質不足を早くも見抜いており、気を済ませるためだけにしばらくスクールで過ごさせれば良かろう、という程度に考えている。

モアナはそうした話し合いに興味がなく、窓際で何か(景色や犬など)と戯れている。窓の外は大海原である。そこで潮風がそよいだ瞬間、画風が変わり、モアナの才能の片鱗がきらめくかのように演出される。

入学したモアナはたちまち度を越したおてんばさを発揮し、荒くれどもの人気者になる。スクールは軍隊の訓練所のようで、なおかつ海賊のような豪放な男ばかりが詰め込まれている。雪山訓練では、モアナはガルパンのカチューシャのような格好をしながらロープにぶらさがって放尿し、周囲を蹴散らして進軍する。そのような滅茶苦茶さがまた男たちを惹き付けるのだった。

モアナは様々なファッションに身を包み、レコードジャケットのパロディや歴史上の人物のコスプレ(ヒットラーなど)が次々と画面に流れる。そして外部の評価も徐々に高まっていき、スクール生でありながらめきめきと頭角を現し……

しかしある日、モアナは突如スクール通いの中断を言い渡される(両親からか、はたまた老婆からか)。半年が経っていた。これまでに示された才能は、プロレベルからいえば無意味なものであるか、またはモアナの希望的観測にすぎなかったらしい。もてはやされて目的を見失っていたのかもしれない。そういう展開である。

失意の中から改めて物語が始まる。ここから本番。しかし、僕が目的地に着くまでにどのみち全部は観れないので、巻き戻して気に入ったシーンのスクショを撮っておくことにする。

サンリオの玉座、部族の戦士の夢

魔王の城から脱出しようとしている。母(物語の中のおかんキャラ)の差し金である、紳士めいた半裸の大男と妙に小さい男の二人組が現れ、手助けしてくれる。

脱出した後、ふたたび城へと忍び込む。折からの悪天候にまぎれ、壕の濁流を泳いで城壁を登ろうとする。そこに思わぬ助っ人が現れ―――――と思ったら、さっきの大男と小さい男の二人組だった。「キャラ使い回してない?」と突っ込みが入る。小さい男はピンク色に帯電し、そこから電気をひいて大男が壁に穴を空けている。

城の屋上に着き、王との決闘が始まる。王は筋骨隆々で邪悪だが人間的な気高さを持った王で、禅問答を仕掛けながら切りかかってくる。神話的な戦い。白く輝く天。下からのアングルがずっと続き、戦う者の姿は逆光で暗い。動きにはスローがかかっている。ギリアム映画のクライマックスのような、茶番と盛り上がりの混ざった雰囲気。主人公(自分)は短髪の白人青年になっている。

王の剣が勇者を貫く。しかしその刹那、勇者は王の懐から解毒剤を奪い、屋上から下に投げ落としていた。それさえ手に入れれば死んでも構わないという覚悟だったのだ。ほどなく城内のオークたちが隊列を組み、銃を捧げて行進を始める。王に対する謀反だ。母(物語の中のおかんキャラ)の手腕によって、この短時間に全員を裏切らせて近代的な軍隊に仕立て上げたのである。

邪王は滅ぼされ、エンディングとなる。主人公は生きている。祝賀会の流れを抜け出して屋上に向かう。階段の踊り場で、潜伏中にちょっといい雰囲気になった敵側のヒロインが待っており、二言三言かわす(映画っぽい)。屋上に出ると抜けるような青空で、その場には自分一人だけである。

屋上にはサンリオの玉座がある。それはテーマパーク随一の名所で、縦にものすごく長いギロチンのような構造物の頂点に玉座が取り付けられている。そこに座りたければ、構造物の中ほどまでをよじのぼって、そこにある板に身体を固定し、そこからはワイヤー仕掛けで引き上げられる仕組みになっている。最後に玉座についた者は今や古人である。頂点では360度の景色を楽しめるだろう。

ここで写真でも撮らねばせっかく来た甲斐もないだろうと思い、サンリオの玉座に登ろうとする。しかし思った以上に不安定かつ高所で、難しい。ようやく中ほどまで登るが、そこで身体を預けるべき板が見当たらない。あるにはあるが異様に小さく、これに乗った状態でワイヤー仕掛けを作動させたら振り落とされない保証がない。よくよく見ると、それは板ではなく仕掛けを動かすためのレバーかもしれない。
 
 
 
展開が飛ぶ。弟とバスに乗っているが、途中の停留所で止まり、いつまで経っても動き出さない。時刻表を見ると「深夜1:20~」などと書いてある。今は昼の1時である。ここで12時間停車してから動くバスだったのだ。弟の調べ不足をなじる。

友達との食事か何かのため、待ち合わせ場所へ向かう。焼き鳥屋の店内を通過する。そこでは見知らぬ男が席に案内されたところで、男はテーブルに残っていた先客のたれを床に捨てる。そういう作法のつもりのようだが、この店的には床に捨ててOKかどうか怪しいものだ。

仲間のうち一人が男と話しこみ始めるが、こうして焼き鳥屋にいても仕方ないので、自分を含む二人は先へ進む。裏口から出て、外階段を降りる。外階段は非常に長い。折からの悪天候で階段はやけに滑る。日は暮れている。

相棒がやけに面白がって滑っている。よく見ると、相棒はさっきの焼き鳥屋で靴底に石鹸を付着させてきたようだ。そのため階段が泡立っている。滑るわけだ。僕も爽快に滑るが、踊り場で手すりにぶつかって、下を見るとものすごく高所で、肝を冷やす。

ドアを開けて建物内に入ると、道場のような空間が広がっている。そこに待ち合わせていた仲間がおり、合流を果たすことができた。稽古は休憩中で、一同は椅子を円形に置いて座っている。その中に、かつて(夢の中で)知り合いだった不良少年がいることに気づく。彼は首から上を真黒に染め、インディアンの扇形の羽根飾りのような髪形にしつらえ、その髪を青・白・水色の文様で彩っている。

僕が

「めちゃくちゃカッコいいじゃないか!」

と感心して駆け寄ると、元少年は

「だろ?」

という感じで応えつつ、その由来を語る。どうやらヤンキーのファミリーに婿入りし、姑の手引きによって戦士の位階を得たらしい。彼の耳は耳たぶの部分が直線的に切り離され、紐で耳本体にぶら下がっている。すごい。

三語牛の夢

子ども向け遊戯のプロトコルを紹介する記事を読んでいる。

「神経衰弱」
赤、青、黄、(何か)の4色の折り紙を用意する。折り紙の図形1種類につき2つずつオブジェクトを用意する。それらを4つの籠に分けて入れておく。2つのオブジェクトを揃えたら手持ちに加える。……

神経衰弱だから、2つ揃えば手に加わるのは当たり前だ。さらに詳細を見ていこう。

赤、青、黄、(何か)の色ごとにグループを分けて「店の道具」や「レジ」を作る。赤グループの「レジ」、ずいぶん作りが几帳面ですね。青グループではジュークボックスのような形で面白い(個性を楽しみながら作りましょう)。日曜にバザーが開かれているような広場で、子供会の面々が遊びの準備をしている風景が流れている。昭和の子ども向け図鑑のような映像。……

お金(トークン)を扱う遊びなので、子どもが会計を間違えてしまうこともあります。こうしたことはいずれ学校でも習いますが、対応を一緒に考えてみましょう。例:値引きを忘れて2シリング多く受け取ってしまった女の子 → 2シリングは「お茶代」ということにして「お茶」を渡す

怪談:このような遊びの会で使われるお金は「死んだばかりの校長先生の埋葬を後回しにして、その代金を流用して間に合わせたものだ」という怪談が出回ることがあります。学校で起こりがちなことなので、対応を考えておきましょう。

……この部分(怪談への対応)は新聞記事の切り抜きだ。僕はいつの間にかスクラップブックを読んでいた。新聞紙は古びてねっとりしており、気持ちが悪い(糊が表面に染み出ているのか)。

新聞はさらに凄惨な事件を紹介している。

傷病により死んだと思われていた者(容疑者)が、意識朦朧のまま病院から抜け出して遊びの会に現れた。一度死んだ者だからきわめて危険だが、周りはそれに気付くことができない。ある少年が容疑者に話しかけてしまう。……夜、少年が用事のため学校までやって来ると、そこでふたたび容疑者に出会う。容疑者は意識朦朧のまま、体罰精神にかられて少年を残虐に殺す。「余計なおしゃべりを抑えられず、三語も喋ってしまうような子供は牛のように殺される。以て三語牛と称す」殺人者はインディアンの諺を語る。

めしにしましょうの新展開の夢

僕は「スプラトゥーンに出てきた料理を食べるイベント」にやって来ている。大盛況でパブはすし詰め。カレーのような何かを食べる。

混雑の中、自分は美しいマーメイドになっており、服が剥がれそうになって、あわてて潜れる地面を探す。マドハンドか泥人形のような参加者が潜らせてくれる(人魚は、この種族のいるマスでボタンを押すと地面に潜れる)。その気遣いに感謝する。

東方風神録のような艦これのゲームをやっている(たぶん弟と)。横スクロールシューティング。自分のキャラは何らかの潜水艦で、魚雷を打てる。キャラを進行方向に動かしつつ撃つと弾の加速が速くなる、などのテクニックを使いながら打ちまくるが、相手もなかなか倒れない。

めしにしましょうの二巻を手に入れる。現実と異なり、黒に緑のモンスターエナジーのようなカバーデザイン。以下、その新展開。

主人公の未来から来たような男は、異世界ものの主人公のような物腰で、柔らかながらも激しやすい性格である。感染を避ける防護スーツのようなものに身を包んでいる。主人公は、潰れた喫茶店のマスターのような屈強かつ怪しげな老人にぞんざいな扱いを受け、激する。そのまま格闘戦になだれ込みそうになるが、主人公の知り合いである屈強で上半身裸の男が現れ、争いを止める。三人の屈強な男は無言で互いを認め合う。みな屈強で半裸である。

青梅川おめがたちはパワーアーマーに身を包み、蟹を撃ちに山野に来ている。川に浸かりながら一同は進み、モデルガンで野生の蟹を撃つ。その作画は精緻で、コマ割りも何かのSFアクションのパロディらしくなっている。蟹は食材にする。

異世界から来た、パワーアーマーに身を包んだ金髪の男が登場する。彼は異世界ものの重要人物のような影のある物腰で、おめがたちに助力する。

幕間にシェアハウスの紹介記事が入る。「生きにくすぎハウス」「写真で分かるように、子供には少々生きにくい環境であったろう『生きやすさハウス』を改造して作られたシェアハウス。神戸。」元は児童福祉施設のようだ。写真には窓からの景色が映っており、所在地が都市郊外のやや不便な立地であることが確認できる。巨大な橋とビル群が見える。手前には遊具のある広場が見える(元の施設の名残)。

青梅川おめがはホームページかニコ生か何かで、答えが全部「改憲」のアンケートを作っている。「改憲が駄目だったとき用に…」と別の言葉を探していると、大脳子が声をかける。

色校に詳しいカラーマネジメントのプロが登場する。それは猫めいた老婆の印象を与える背の低い女性で、ねぎ姉さんの目をしている。青梅川おめがは反発し、猫の戦いのような戦いが起こる。

孤児院から来た二人の少女が登場する。それらは異世界ものの孤児のような物腰で、パワーアーマーのような武装を部分的に付けている。一人はキルミーベイベーのソーニャを赤毛にしたような不器用な少女で、もう一人はけもフレのフェネックを妹にしたような、人を依存させるのが得意なキャラである。ソーニャは躍りが上手くないために、孤児院での地位を上げられずにいるらしい。躍りは性的なサービスで、訪れる富裕層のために半裸で共される。

ここまでめしにしましょうの新展開。

僕はこれらの展開について弟に語ろうとして、単行本を持って弟の部屋に行く。時刻は朝、弟は学校に行くところであるが、5分ほどゆとりがある。僕はとりとめなく喋る。弟はとりとめなく聞いている。弟は弟で一巻を買っているようなので、今日の帰りにでも二巻を買ってくることだろう。

弟は出掛け、僕は暇なので、ふすまにもたれながら二巻を読み返す。母が机で書き物を始めている。気だるい朝。