ジョーが死んだしるしの夢

酒場のカウンター。バーテンの位置にいるジョーが、その場にいる二人に、自分が死んだ場合に起こるしるしについて話す。ジョーは主人公の手を取り、自分のシャツの胸ポケットに当てながら語る。そのポケットにはパッドのようなものが入っており、そういうデザインの服である。みな西部劇のガンマンのようである。主人公は新入りのチンピラである。その後、ジョーが言ったとおりのしるしが起こる。しるしによってジョーの死を知るものは、あの場の二人の他にいない。知ってしまった以上、主人公は名誉にかけて、ジョーの死のいきさつを突き止めなければならない。

別の場面。ハードボイルドな主人公は、陰謀家の妻に反目される。主人公の長年の親友は、妻に惚れているか忠義を抱いており、覚悟をもって主人公に敵対する。親友は「すごく速く動く」というだけの能力を極限まで活かし、主人公を殺害したかに見える。しかし主人公は「透明になれる」というだけの能力を極限まで活かすことで、妻と親友を欺き、これらを殺害する。そこは小さな惑星の野原のような、決闘のための場所である。

親友の亡霊のようなものが、「近代性を取り入れなければ、こんな場当たりなだけの小説はすぐに行き詰るぞ」と警告してくる。私はうるせえなと思いながら、雑然とした広いトイレで用を足す。

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