バンガイストの夢

バンガイストを読んでいる。それは番長物で河童が出てくるが、現実のバンガイストとは別物で、強く厳しく人格者で物静かな本物の番長が登場する。本物の番長はライバルポジションだったが、妖怪の攻撃で心臓を破壊されてあっさり死んでしまう。主人公は若き番長であり、本物の番長のかたき討ちを行う。そして最後のページでは、一ページ丸々使った大ゴマで本物の番長の葬式を挙げる。そこは照明を落とした体育館で、暗闇の中に巨大な大仏の横顔が描かれる。その目線の高さのバルコニーに若き番長と太ったお坊さんが立ち、お坊さんは涙しながら読経している。お坊さんは本物の番長の知り合いだったようだ。陰鬱である。

漫研の合宿と称してホテルに泊まり、自分の漫画を描いている。風呂場にイーゼルを置き、原稿用紙を立てて描いている。ネームは30ページ弱ある。下書きをし、ペン入れをする。ベタをしていく。

漫画の内容はドラゴンボールの孫悟空をそのまま登場させるというもので、オチはまだ決まっていない。とても間に合わないような気がする。描いている途中で「なんで孫悟空をそのまま出していいと思ったんだ」と気付き、オリジナルキャラに差し替えるべきか迷う。オリジナルキャラに差し替えたら、コンセプトが成立しなくなってしまう。

漫画にはまた、プロレスラーのマスクをした人物が登場するが、そのマスクがコマによって違う形になっている。「感情によってマスクの形が変わる」という設定らしいが、非常に分かりづらく、なんでこんな設定にしたのか思い悩む。

筆ペンで服のシワを描くと気持ちいい。船の上で野性的なお坊さんが小舟の櫂を握っているコマがある。

ホテルの部屋は漫研一同で取っているが、今は自分の他にはPと女の子の二人だけがいる。Pは女の子と話しながら漫画を描いている。女の子は引き上げ、Pも引き上げることにしたようだ。いや、Pは引き上げるのではなく風呂に入るだけのようだ。それは個室の温泉のような風呂である。ということは、自分が使っている風呂はサブの風呂にあたるのだろう。向こうでお湯が出ないといけないので、こちらで湯船に垂れ流していたお湯を止める。

ふと見ると、湯船の底の方くらいしか溜まっていなかったお湯が、急に上限きわきわまで溜まっている。「紙コップを握りしめると水位が上がる」のような理屈でそうなったのだろう。こちらも風呂に入ることにしようか。

ネームを切り直すことも視野に、とりあえず描きかけのイラストをtwitterにアップする。それは斜めの格子模様の服を着たサロメの絵である。

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