弟と昼前の夢

美術館のような場所。生き物関連の博物館。ガラスのショーケースがあり、始祖蝶(鳥ではなく蝶。単にでかい蝶)がそこらを飛んでいる。一匹だけ。

椅子の上のポジションか何かを巡って弟と争い合う。半ば以上ふざけ合いだが、弟が意外なほど粘るのでなかなか展示を見ることができない。椅子の上に冷蔵庫を乗せて、その上で互いの腕を掴み合って有利を得ようとする感じ。笑い合って終わる。

始祖蝶が客に羽を踏まれたのか、羽の先っぽが折れた状態で飛んでいる。

シームレスに場面が変わる。実家の居間、ただし住んだことのない白っぽい部屋。昼前である。母が、昼に何を食べたいか訊いてくる。うどんかラーメンか蕎麦かで。何でもいいけど訊かれると迷うなあ、と答え、とりあえずうどんになる。台所ではわかめが冷凍から戻されている。僕はアイロン台を机にして、新聞の切り抜きのようなものをまとめる作業をしている。膝元に半ば凍ったそぼろのようなものがどちゃっと落ちているので、指につけてなめてみるが、異様な味がする。釣りの撒き餌か何かだったかもしれない。

弟があそこまで粘るのは珍しい、と母に言う。同時に、昼前に争い合うのもこれが最後になろう、と思うが、口にするかどうかは迷う。(弟が遠からず死ぬことが分かっていて、その最後の時期という設定)

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