腐ったミカンの夢

高校のような場所。Aと同じクラスに通っている。色々あって、教室に冷蔵庫を持ち込んでよいということになる。僕は持ち込む。Aも持ち込んでいた。

Eに車で送ってもらい、Aと共に何かの補修を受けに、教室に来る。そこには一人の市井の老人(男性)がおり、教室には我々と老人の三人だけである。我々は老人から何かをレクチャーされる。これはAの補修であり、僕は付き合いである。最後に老人は、雑談でAの作品を「目的がまだ見えていないのかもしれない」と評した後、「遠足のしおり(か何か)に描かれていたAの絵を覚えておるよ」と(初めて)にこやかに言う。僕は所在なく、プリントに鉛筆で落書きをしている。運動靴を履いた脚を描いていた。補修は終わり、消しカスなどのごみを片付ける。老人はAに「これで○○童貞は捨てたな。Eも交えて祝杯でも上げよ」と茶化し目に言う。今日は飲む予定を入れていなかったので、Aは「残念ながら……」と応じる。僕は酒を飲みたい。とりあえず、冷蔵庫にたまたま入れてあった缶チューハイを取り出す。

朝の教室。クラスの生徒はまだ揃っておらず、ぼちぼち登校して来ている。僕が、食べかけのミカンをずいぶん前から放置してしまい、冷蔵庫にも入れ忘れていたことに気付く。ミカンはラップしてあるが、明らかに腐っているだろう。僕はミカンを教室のごみ箱に捨てる。ところでこの教室には、ゴミはそれが駄目になった要因を、出来るだけ確かめてから捨てるというルールがある。クラスメイトが今のミカンを調べてもよいかと訊くので、構わないと答える。十中八九、腐っていることに間違いはないから、調べても意味はないだろう。そのクラスメイトがミカンのラップを開くと、柑橘っぽさの混じったものすごい腐臭がしたらしく、おえっと叫ぶ。僕はかすかにその臭いを感じ、鼻を押さえて席に撤退しようとする。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です