弟の幻覚の夢

弟と出掛けることになった。住んだことのない部屋で、正月とも少し違う気だるい雰囲気。既にアルコールを飲んでいる。

もう電車に座っている。地下鉄。立ったり座ったりする。曖昧でよく分からない。「お前、行き先とか考えてるの?」と弟に訊くと、「いや、そっちが考えてるものだと」みたいな応答になる。とにかくどこそこへ行こうということになり、弟が調べて「それじゃここが乗り換えだ」と降りていく。「え、ここでいいの?」と僕も追って降りる。

僕は服も髪も整えずにずぼらな有り様であることに気付き、もっと整えればよかったと思う。

もう家に戻っている。相当酔っ払っていたのか、出掛けた理由も途中の道筋も思い出せない。机に寄り掛かって見上げると棚に空き缶が積まれている(今回飲んだものではない)。

弟が既に死んでいることにはたと気付く。ではあちらにいるものは幻覚か、と慌てて居間に行く。果たして弟がいるので、その左腕を両手で握って顔を見る。「うわすごい、脳の記憶ってすごいんだな。すごい、だってもうお前、お前」と話しかけながらリアルな腕の感触があり、脳の凄さに感嘆する。弟の姿は立体視の画像のように立体感が変になってきている。できるだけ見ようと、瞼を開いていようとする。弟の頭は変にひしゃげて白っぽくなってきている。幻覚とはこのように見えるものか、という感じの見え方だと思う。そのまま視界が徐々に色褪せ、
 
 
ファイル 2016-04-15 15 41 00
 
 
この光景を見ている状態で目が覚める。(肌着が、左を向いた弟の顔に見えていた。左側の袖部分が鼻、その下に唇、あご。頭がひしゃげて白っぽい)

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