ペン入れの夢

車を運転してアルバイトに向かう(実際は運転できないし、夢中でも無免許の意識がある)。停めてもいいのかどうか分からない、一般家屋の間の狭い道に停めるしかない。

朝のわずかな時間でペン入れを進めている。悪役が電気をまといながら善玉たちを圧倒するシーン(実際のネームとは異なる)。斜めの多い変則コマ割りで、構図に迷う。

トリックアート館の夢

トリックアート館のようなところに来ている。小綺麗だが、座敷牢を思わせる間取りの小部屋がある。女の子の部屋らしい。ドアを開けると右手にベッドがあり、奥に窓がある。その窓は横幅が1メートルしかない縦長のもので、そのすぐ下に机がある。左右は壁で、机がすっぽり収まるだけのスペースになっている。窓はよく見ると擦り傷だらけである。夜になると、この窓に赤く円い光が映し出されるトリックらしい。

廊下に出ると、近くにもう一つ小部屋がある。その部屋は白く、間取りは先ほどの座敷牢と同じで、どうやら同じコンテンツのようだ。

旅館のゲーセンに来ている。壁は水色で、水族館で動物がいるスペースっぽく、乗り物が1~2個とゲームが数種類だけある。英語物語のような自社で作ったゲームのテストをしようとしている。自社製品なのにルールがよく分からず、展開が掴めない。壁に電子書籍のチラシが貼ってある。ビールやうどんを注文してそこで食べたようだ。

飲みすぎたのか前後不覚になっている。車型の乗り物の中に「女児服」という感じのコーデの女性が座っている。その近くにある書類をプレゼンのパワポのように思い、取って、コメントを付けながら読む。しかしそれは車型の乗り物の説明書に過ぎず、女児服の女性に「大丈夫か?」という目で見られる。

高校のクラスメイトが数人集まっている。どうやら、飲食した時に彼らからお金を借りたらしい。ちゃんと覚えていなくて恥ずかしい。ビールだけでここまで酔っ払うとは。額をメモしてくれている人もいれば、「そっちで覚えておいてよ」と敢えて教えてくれない人もいる。何とか聞き取ってお金を返す。最初教えてくれなかった人は「じゃあこれをやろう」といって電子書籍のチラシをくれる。それはチラシではなく、その電子書籍が無料で受け取れるクーポンのようなものらしく、クーポン部分だけが破り取ってある。さっきゲーセンに貼ってあったものである。特にいらない。

再びトリックアート館に行く。座敷牢に行くが、昼間なので赤い光は見られない。始めて来るクラスメイトは「何だここ?」と言っているので、僕は「他に仕掛けがあるらしいぜ」とほのめかす。

廊下に出て、近くの小部屋に入る。そこは外から見るとサウナ程度の広さで、壁や床は白く、黒い額縁のイラストが数点かけてあるだけの部屋である。が、入ってみると漫画家のオフィス風になっていた。広く小綺麗である。オフィスというよりは、原画展をオフィス風の装飾でやっている感じである。

その部屋では自分の声が奇妙に反響し、二重に聞こえるようになっていた。変な感じがして面白い。その影響か、空間が歪んでいるように思われてきて、壁や柱が実際に動いているようにも感じられる。次第に、自分が動いているのか周りが動いているのか分からなくなってくる。体が勝手に動き、海の見える部屋に入っていく。不協和音のようなものがずっと聞こえていて、何もコントロールできない。同行していた透明人間(麦藁帽をかぶっている)も戸惑っている。「すげー、どうなってるのかわかんねー」「わけわかんねー」と連呼して感心していると、急に目が覚める。

サトゥルヌスの夢

スマホを使ってデスゲーム的なことをする非常事態になっている。本当にデスゲームをする必要があるのがググって調べようとする。

避難所のような状況。自分は布団を持っているが、布団の数は少なく、床に直に寝ないといけない男が大勢いる。僕は、震えている男に一緒に寝ようと声をかけ、皆でかたまって寝る。

旅館の部屋のような広い自室。徹夜明けのような雰囲気。床一面に布団が敷いてある。Gの友人(実在しない)が来ていて、いま寝ようとしている。僕はPCで調べごとをしたいが、キーボードをたたく音に対してG友人が文句を言ってくる。
 
 
長期休暇中、あるいは土日の学校に来ている。廊下から窓の外を見下ろすと、若草色の丘が見え、いつの間にか春になっていることに気づく。丘にはオレンジ色の細かい道がたくさんある。校庭に目を移すと、大勢の生徒が下校していっている。それに混じって、自転車に乗って去っていく一人の老人と目が合う。僕は「しまった」と思う。老人はミケランジェロが描くような屈強な肉体をしており、白髪で、サトゥルヌスを思わせる怪物である。老人は自分の首を取り外して手に持っている。老人はこちらに会釈する。こちらも会釈を返す。
 
 
satoru
 
 
(忘れた場面なのか、ここで思いついたのか分からないが)この老人とは会ったことがあり、その怪物性を僕は知っている。老人は僕を殺しはしないが、いつでも殺せるといった態度を見せ、例えば「他言するなよ」と言いつけるかのような何らかの関係を僕と結んだのだった。だから、会釈をするのはクギを指している感じなのだ。

その時一緒にいた友人は、後になって全身が破裂して死んでしまったらしい。僕は急いで帰ろうとして荷物をまとめる。一緒に下校しようとしてEを探す。

いつの間にか1階に降り、老人と話している。老人は僕をベッドに縛り付け、何らかの施術をしようとしている。それは僕を老人の同類にしようという性質のものであり、僕も拒否はしていない。老人は一種の超越者だが、比較的礼節をわきまえた超越者であり、中には「正装」していない連中もいるとのこと。老人は世界の秘密について語りながら術を進める。「人類に恐怖を与えるためにはモンスターだ。そのために人間を殺すモンスターが放たれた」云々。老人は呪文を唱えながら僕の前歯を押す。折らんとする力強さである。この術に適合しないものは、全身が破裂して死んでしまう。僕は緊張しながら叫び声を上げる。

すると目が覚める。「目が覚めた」と思う。周りにはサッカーの映像のようなものが流れている。これが超越者の秘密だった。つまり、夢を夢と知ることによって、夢の中で超越的な力を振るっているのだ。老人が夢の中から呼びかけ、僕は再び眠ろうとする。まどろみを感じ、夢の世界に戻る。

超越者たちは僕を訓練しようとする。緑のベッドがたくさん並んでいる部屋に通され、寝かされる。女医のような超越者が現れ、高圧的ながらも乱暴ではない(つまり教育的な)態度で指示を出してくる。ペニスを勃起させろという指示を受けるが、上手くいかない。女医は「では私がオナニーをします」と言って、僕が寝かされている右側に背を向けて座り、自慰を始める。しかし僕は関心を抱けず、上手くいかない。丸坊主の裸の少年が部屋にぞろぞろ入ってきて、それぞれ別のベッドに横たわり、同じように訓練に備える。二人一組のベッドもある。彼らは没個性的で、操り人形のようである。僕は超越者向けの情報誌のようなものを渡され、その文章を目で追う。超越者のタレントのような存在がいるらしく、「リリィ」といった名前を何回か見る。リリィの写真とされるものには寿司が映っている。女医はいら立ち「あなたの価値は今8000円なのよ」と僕に言う。訓練が捗らないと、僕にかけた労力を回収することができないらしい。

幼馴染を助ける夢

母と二人で旅行している。橋の近くの道の駅のようなところを通る。

駅前に出る。バスに乗る前に、母が荷物預け屋に荷物を預けようとするが、そのために必要な券がない。列に並んでいる人は、100円ショップで発行される黄色い券を持っている。そのショップの分布を調べると、どうやら橋のところまで戻らなければ無いらしい。

石造りの高架の下を通っていく。その高架は東大寺南大門のように天井がせり出て見える作りになっていて、格子状の飾りがついている。見た目も古く、面白いので写真を撮っておきたい。しばらくその場で写真を撮る。そうしていると、ときどき腕が磁石に引っ張られるようになって、動きに不自由を感じる。どうやら、持っているスマホが何らかの地下鉄施設の磁力に引っ張られているのではないかと推測する。

幼馴染の(という設定の実在しない)女の子が道の向こうで助けを呼んでいる。僕の名前を呼んでいるが、実際の名前ではない。ポニョが「そうすけ」と何度も呼んでいるような感じ。僕も合わせて幼くなっているようだが、女の子よりはかなり年長のようでもある。女の子は、横断歩道を渡った向こう岸の近くで遮断機のような構造物に引っかかっているようだ。近寄ってみると、針金が絡まって宙吊りにされている。「なんだ、ほどけばいいだけだな」と思って安心するが、実はそうではなく、一か所だけ有刺鉄線のようなトゲが腰に食い込む引っかかり方をしており、そこを道具で切らないと外せないようになっていた。鉄線を切れるハサミが必要である。

母によれば、この近くに知り合いの店があるため、そこに行って訊けばいいという。その場所の説明を聞いても今ひとつ分からないので、母と一緒に行くことにする。

その店に着く。母は店の人に話しかける。そこは一階が手芸用品店のようで、微妙に宝石店のようなジェントルな雰囲気がある。二階は「揃い物コーナー」と書いてあり、階段を上って見てみる(二階の床までは上がらず、階段の途中まで)と、2個以上でセットになっているオブジェや絵画が置いてあるようだ。階段横にショーウインドーがあり、そこには目玉おやじの像や赤井さしみ氏デザインのクリーチャー、もののけ姫のコダマなどが並んでいる。母が、壁に付いている非常用のハシゴを猛然と上っていく。その上の非常用ボックスに求めるハサミが入っているらしい。僕は踊り場から「落ち着いて」と何度も声をかける。一分一秒を争う事態ではないし、急いで得られるメリットより危険の方が高いではないか。

ハサミを無事入手し、来た道を引き返す。歩道は広く、人が多くにぎやかである。僕と母はお菓子の入った袋を持って歩いていくが、僕がお菓子を食べようとした時、袋を後ろの人に掴まれてしまう。振り向くと、それは人ではなく人の服を着た小熊で、長い爪で袋を引っ掛けている。僕はゾッとしてすぐに袋を手放す。

しばらく歩いてふり返ると、先ほどの熊は人間の子供になっている。僕は「このやろう、さっきはよくも~」と半ば友人のように絡んでいき、背負い投げの真似を仕掛ける。子供は、次はゴリラになることをほのめかす。「咆哮、変身、感染!」などと言って、ゴリラから伝染病が移ることをほのめかしたりする。ふざけあっているようである。歩きながら、次はゴジラになるとほのめかす。

キリスト教の劇の夢

幼稚園か小学校の出し物で劇をやることになっている。そのリハーサルを体育館で行った。自分は進行やセリフを全然覚えておらず、本番を無事にこなせるとは思えない。

小学校の時住んでいたような家。母に「3点ほど確認したいことがある」といって、台本上の不明点について訊こうとする。母は学校側のボランティアか何かで劇に関わっている。母は、劇については「まだゴタゴタしているところがあって、確定してから伝える」というような返事をする。

劇の中で聖書の文章を言う部分があり、その箇所について自分なりに調べている。机につき、色々な訳の聖書(4~5冊)を参照する。それらの装丁はすべて新共同訳と同じで、黒色の表紙である。できうれば、言うセリフは自分で適切だと思うものにしたい。

劇当日。自分は同級生の女の子を殺したらしい。劇を自分の思い通りに進めたいという思惑から、策謀のため、拳銃で撃って殺した。そのことはまだ露呈していないが、こんな劇のために全てが終わってしまうことを思って絶望する。

無かった祭りと母の同人誌の夢

現実にはない、古くて大きい実家。大掃除中のようである。大きな螺旋階段を昇降していると「すうぱあかぐや姫」の単行本を見つける。それは母の所持品のようで、1巻だけであり、古い。

僕が室山まゆみのファンなのは知っているだろうに、なぜこれを隠していたのかと母に訊くが、母は曖昧に濁す。出てきた「すうぱあかぐや姫」を読んでみると、タッチが荒くて古さを感じさせる。「どろろんぱっ!」のプロトタイプのような幽霊譚になっている。主人公の少女が恋の成就を目指す話である。少し読んで「なるほど、母がこういう恋愛主軸の少女漫画を嫌いだから僕に読ませなかったんだろう」と納得する。

「すうぱあかぐや姫」の一幕。木造のボロアパートに金髪の可憐な少女が帰宅する。彼女は幽霊である。幽霊であるため、とんちんかんなミスをして指摘されているようだ。天真爛漫でかわいい。彼女がとり憑いたところの住人は、しかしなかなか帰ってこない。考えてみれば、その住人もまた幽霊だったのではあるまいか。そして、さらにその前の住人にとり憑いていたのであり、その住人もまたさらに幽霊だったのでは……。

「すうぱあかぐや姫」の奥付を見ると、2017年、2520年などとなっており、数字がおかしい。複数の奥付が後付けで差し込まれているようだ。2017は1917年のミスでは? いや1917年だと古すぎるのでは? などと弟と論じる。「ネタ提供」あるいはアシスタントとして数人の名前が挙げられており、その中に母と同じ名前がある。

母の作った同人誌が発掘される。それは樹木やその樹皮を丹念に描いた漫画で、ところどころにだけセーラー服の少女が描かれる。丁寧で上手いと思う。母は「ストーリーが思いつかなかったから雰囲気漫画にするため樹木を描いたのよ」という。

さらに色々なものが発掘される。それは母の描いた書画や日記の類であり、知人夫婦とその赤ん坊の似顔絵や、切除した腫瘍とその記録といったものが沢山綴じてある。表紙は綴じられていない。その表紙と中身の間に、打掛(着物)と袴が挟んである。打掛は色あせた桃色と紫のグラデーションで、仕舞に使えそうである。弟が謡の真似をする。弟が死んでいることは分かっている。

近所で祭りがあるらしいので、様子を見に母と出かける。外は墨を流したような闇夜で、一寸先も見えない。「いいことを思いついた」とスマホを取り出し、画面の光で照らそうとするが、光は長く伸びずに途切れてしまい、道を照らすことはできない。祭りと言いつつ人気は全くなく、怖くなってくる。大学の近くの歩道橋までやって来る。構内は灯りがついているようだが、ここまで来ても人気がないので、やはり祭りは無いのだろう。もういいだろうと思い、橋を渡らずに引き返す。

母が「現代史で紙束を用意してくれ」というので図書館に行き、現代史の分厚い本を持ってきて「これでいいのか」と母に訊く。もちろん、現代史の本をばらして紙束にするなどというのは聞き間違いだろう。果たしてその通りであり、母が言いたいのは「現代紙」、その意味するところは「塗工紙ならなんでもいい」ということだった。一応用途も訊いておく(訊いたが忘れた)。図書館には不要な本コーナーが設けられており、そこから材料用に何冊かもらって帰る。

バンガイストの夢

バンガイストを読んでいる。それは番長物で河童が出てくるが、現実のバンガイストとは別物で、強く厳しく人格者で物静かな本物の番長が登場する。本物の番長はライバルポジションだったが、妖怪の攻撃で心臓を破壊されてあっさり死んでしまう。主人公は若き番長であり、本物の番長のかたき討ちを行う。そして最後のページでは、一ページ丸々使った大ゴマで本物の番長の葬式を挙げる。そこは照明を落とした体育館で、暗闇の中に巨大な大仏の横顔が描かれる。その目線の高さのバルコニーに若き番長と太ったお坊さんが立ち、お坊さんは涙しながら読経している。お坊さんは本物の番長の知り合いだったようだ。陰鬱である。

漫研の合宿と称してホテルに泊まり、自分の漫画を描いている。風呂場にイーゼルを置き、原稿用紙を立てて描いている。ネームは30ページ弱ある。下書きをし、ペン入れをする。ベタをしていく。

漫画の内容はドラゴンボールの孫悟空をそのまま登場させるというもので、オチはまだ決まっていない。とても間に合わないような気がする。描いている途中で「なんで孫悟空をそのまま出していいと思ったんだ」と気付き、オリジナルキャラに差し替えるべきか迷う。オリジナルキャラに差し替えたら、コンセプトが成立しなくなってしまう。

漫画にはまた、プロレスラーのマスクをした人物が登場するが、そのマスクがコマによって違う形になっている。「感情によってマスクの形が変わる」という設定らしいが、非常に分かりづらく、なんでこんな設定にしたのか思い悩む。

筆ペンで服のシワを描くと気持ちいい。船の上で野性的なお坊さんが小舟の櫂を握っているコマがある。

ホテルの部屋は漫研一同で取っているが、今は自分の他にはPと女の子の二人だけがいる。Pは女の子と話しながら漫画を描いている。女の子は引き上げ、Pも引き上げることにしたようだ。いや、Pは引き上げるのではなく風呂に入るだけのようだ。それは個室の温泉のような風呂である。ということは、自分が使っている風呂はサブの風呂にあたるのだろう。向こうでお湯が出ないといけないので、こちらで湯船に垂れ流していたお湯を止める。

ふと見ると、湯船の底の方くらいしか溜まっていなかったお湯が、急に上限きわきわまで溜まっている。「紙コップを握りしめると水位が上がる」のような理屈でそうなったのだろう。こちらも風呂に入ることにしようか。

ネームを切り直すことも視野に、とりあえず描きかけのイラストをtwitterにアップする。それは斜めの格子模様の服を着たサロメの絵である。

弟の用事の夢

実家に帰省している。中学校まで住んでいた家に似た家。父と母は用事で外に出ている。弟は普通にいるが、遠からず死ぬ、あるいは一度死んでいるという認識がある。弟は午前中に病院に行くことになっている。僕も丁度用事があるので、弟に同行して病院まで行こうと思っている。それを弟に伝えると、弟はばつが悪そうに「それ必要なの?」的な流しを入れようとする。僕は、弟と同行することに価値があると思っていることを弟に伝えたい。

魔女っ子漫画の夢

夜の住宅街を歩いている。魔法の掃除機、あるいはハイテク飛行機械を見つけ、手に入れる。それは僕のものではなく、何かの組織が持っていたものである。それを使うと空を自由に飛ぶことが出来る。黒いバッグに収めたギターのようにしてそれを背負う。

僕は追っ手を気にしながら歩く。ビルの一階のガラス戸の向こうから、大勢の子供たちが「助けてー」と口々に言っているのが聞こえる。何らかの悪党の仕業だろう。僕は機械の力でビルの屋上に上がり、そこで様子を窺うことにする。子供たちを助けるべく。

ビルの上はクローゼットの上のように小じんまりとしてゴチャゴチャしている。子供の時、二段ベッドに乗った時のような大きさ感。そこに、機械の持ち主であった技師のような人が飛んでくる。僕は隠れようとするが見つかってしまう。技師はJのような顔をしていて、黒っぽい技師の服を着ている。敵意はなさそうだが、おそらく機械を返す流れになってしまうだろう。

僕は逃げ出す。技師はいつのまにか三角帽の魔女っ子のようになり、追いかけてくる。ここからコミカルな漫画調になり、僕は少年主人公になっている。ページをめくると、一瞬で魔女っ子に追いつかれており、二人は汗まみれでセックスをしている。少年は、串団子状のディルドを口に何本も突っ込まれたりしている。明るいギャグ調である。

次のページでは、二人はプールサイドで戯れている。それは飛行船の上に設けられた特設プールである。魔女っ子の先輩キャラが新たに登場している。魔女っ子は先輩キャラを「お姉さま」と呼んでいる。魔女っ子は友達を欲しがっており、それで主人公を友達にしたのだという。「お姉さま」が「私は友達じゃないのか?」的な空気を出すのに対し、魔女っ子は「お姉さまはお姉さまだからいいんだもん」と言う。

ここまでが第一話で、高速展開しつつ「お姉さま」キャラを出すところまで進め、このキャラの詳細を次回へのヒキにしている。

別の話。「不景気です」といずれかのキャラが告げるコマから始まる(「あさりちゃん」にそういう出だしがある)。「もうすぐ日本経済は滅びるもんねぇ……」と魔女っ子が言う。魔女っ子たちの組織は影で大きな事象を操っているらしい。この漫画は、悪の組織側からヒーローものを描く的なやつなのだ。

別の話。魔女っ子の上司(気の強そうな少女)がやって来ることになる。魔女っ子は主人公に、「大変大変! 君を殺さないと収まりがつかないだろうから、殺すね」と言う。「切り替えが早すぎる!」というギャグ。主人公は大きなケーキの中に身を隠す。やがて上司がやって来るが、魔女っ子がボケをかましまくるので、主人公はケーキの中にいながらバレないように突っ込みや補足を入れる。そういう型のギャグ。

最終話付近の話。魔女っ子たちの軍団はビルの上層階から、地上にいるヘリ軍団に攻撃を仕掛ける。ビルの上ではなく内部に陣取っているため、普通ならヘリは手出しができないが、このビルはヘリが中に入ってこれるように大きな空間が設けられているため、ヘリが上がってきて反撃を仕掛けてくる。魔女っ子たちは壊滅し、戦いに敗れる。魔女の生き残り二人(主人公かは定かでない)が瓦礫から身を起こし、隠れながら脱出しようとする。そのさまは第一話とオーバーラップする。二人はビルの奥の大きな分厚い扉を開き、内部を進んでいこうとする。明らかに敵が待ち構えていそうで、死亡フラグ感がある。

弟のクローンの夢

実家、住んだことのない家。一軒家で日当たりがよく、家庭的だが綺麗で、ドラマっぽい。

弟のクローンが導入されたらしい。それはある時点での弟の細胞からコピーされたバックアップ体で、今は実家で暮らしている。その弟と、漫画などの取り留めのない話をする。弟は若干ぶっきらぼうな面が強調されていて、年齢がやや低く感じる。

弟が「二時間雑談券」と称して飴玉をいくつかくれる。それは黄色っぽい飴玉に赤色の文字で「二時間雑談券」と彫ってあり、それを使うと弟と二時間雑談ができるようだ。

飴はすぐ食べつくしてしまう。僕は飴などをすぐ噛んでしまうし、わりといっぺんに食べてしまうタイプである。

公募か何かの佳作になったイラストをテレビか雑誌かで見ている。水彩色鉛筆っぽい画材で描かれた、カラフルなカバの絵。キャプションが付いていて、描かれたカバを「ふたなりのカバ」として扱っている。確かにペニスは描かれているが、「ふたなり」かどうかは絵の情報からは読み取れない。僕は「そこを拾っていくのか~」とコメントする。

弟の知り合いが迎えを必要としているらしく、弟が母に、車を出してくれるように頼んでいる。その頼み方に変に親愛が籠もっているので、僕は「そんな甘え上手ではなかったはずだが」と思う。

弟のクローンがいるなら、自殺の動機について訊くべきだということに気付く。帰ってきたらその話をしようと思う。「雑談券」はもうないが。

トイレに行く。日差しが明るく、観葉植物が置いてある。弟が車で帰ってきたようだ。